AIアシスタント
AIアシスタントは、Trae IDEの中核機能であり、複数のインタラクションモードを通じてインテリジェントなコーディングサポートを提供します。コードのコンテキストを理解し、開発ワークフロー全体を通じて関連性の高い有用な支援を提供するよう設計されています。
概要
TraeのAIアシスタントは、3つの主要なインタラクションモードを提供します:
- サイドチャット: 持続的なAI会話パネル
- インラインチャット: コード内でのコンテキスト対応支援
- 自動補完: リアルタイムコード提案
サイドチャット
サイドチャット機能は、AIアシスタントとの継続的な会話のための専用パネルを提供します。
主な機能
- 持続的な会話: チャット履歴はセッション間で維持されます
- コードコンテキスト認識: AIは現在のプロジェクトとファイルを理解します
- マルチターン会話: 以前の質問と回答を基に構築します
- コード生成: 完全な関数、クラス、またはモジュールをリクエストできます
サイドチャットの使用方法
- サイドチャットを開く: サイドバーのチャットアイコンをクリックするか、
Ctrl+Shift+C(Windows/Linux) またはCmd+Shift+C(macOS) を使用 - 質問する: 自然言語で質問やリクエストを入力
- 回答を確認: AIがコード例付きの詳細な説明を提供
- コードを適用: 提案されたコードをプロジェクトにコピー&ペースト
インタラクション例
💬 あなた: "async/await関数でエラーを処理する方法は?"
🤖 AI: async/await関数でエラーを処理する方法をいくつか紹介します:
1. try-catchブロック:
```javascript
async function fetchData() {
try {
const response = await fetch('/api/data');
const data = await response.json();
return data;
} catch (error) {
console.error('データ取得エラー:', error);
throw error;
}
}- 特定のエラータイプでのエラーハンドリング:
javascript
async function processData() {
try {
const result = await someAsyncOperation();
return result;
} catch (error) {
if (error instanceof NetworkError) {
// ネットワークエラーを処理
} else if (error instanceof ValidationError) {
// バリデーションエラーを処理
} else {
// その他のエラーを処理
}
}
}
## インラインチャット
インラインチャットを使用すると、コードエディター内で直接AI支援を受けることができ、コンテキスト固有のヘルプを提供します。
### 主な機能
- **コンテキスト対応**: AIは作業中の正確なコードを確認できます
- **クイックアクセス**: 簡単なキーボードショートカットで起動
- **集中的な支援**: 特定の行やコードブロックのヘルプを取得
- **コード修正**: AIは既存のコードへの変更を提案できます
### インラインチャットの使用方法
1. **カーソルを配置**: ヘルプが必要な場所にカーソルを置く
2. **インラインチャットを起動**: `Ctrl+I` (Windows/Linux) または `Cmd+I` (macOS) を押す
3. **ニーズを説明**: 達成したいことを入力
4. **提案を確認**: AIがコンテキストに応じたコード提案を提供
5. **受け入れまたは修正**: 提案を適用するか、修正を求める
### 使用例
- **コード説明**: "この関数が何をするか説明して"
- **バグ修正**: "この関数が正しく動作しません。助けてもらえますか?"
- **コード最適化**: "このコードをより効率的にする方法は?"
- **ドキュメント**: "この複雑なロジックを説明するコメントを追加して"
- **リファクタリング**: "これを最新のES6構文に変換して"
## AI機能
### コード理解
AIアシスタントは以下のことができます:
- **コード構造の分析**: クラス、関数、モジュールを理解
- **パターンの識別**: デザインパターンとコーディング規約を認識
- **問題の検出**: 潜在的なバグ、パフォーマンス問題、セキュリティ脆弱性を発見
- **改善提案**: より良いアプローチや最適化を推奨
### 言語サポート
TraeのAIアシスタントは複数のプログラミング言語をサポートします:
- **Web技術**: JavaScript、TypeScript、HTML、CSS、React、Vue、Angular
- **バックエンド言語**: Python、Java、C#、Go、Rust、PHP
- **モバイル開発**: Swift、Kotlin、Dart (Flutter)
- **データサイエンス**: Python (NumPy、Pandas)、R、SQL
- **DevOps**: Docker、Kubernetes、YAML、シェルスクリプト
### コード生成
AIは様々なタイプのコードを生成できます:
- **関数とメソッド**: 説明に基づく完全な実装
- **クラスとインターフェース**: オブジェクト指向構造
- **API統合**: REST APIコール、GraphQLクエリ
- **データベースクエリ**: SQL、NoSQLデータベース操作
- **テストケース**: ユニットテスト、統合テスト
- **設定ファイル**: Docker、CI/CD、パッケージ設定
## ベストプラクティス
### 効果的なコミュニケーション
1. **具体的に**: 必要なことの明確で詳細な説明を提供
2. **コンテキストを含める**: プログラミング言語、フレームワーク、特定の要件を言及
3. **フォローアップ質問**: より良い結果のために以前の回答を基に構築
4. **例を提供**: 達成しようとしていることをAIに示す
### 良いプロンプトの例
❌ **悪い例**: "これを良くして"
✅ **良い例**: "大きなデータセットを処理する際のパフォーマンス向上のため、このPython関数を最適化して"
❌ **悪い例**: "これを修正して"
✅ **良い例**: "このReactコンポーネントがpropsが変更されても再レンダリングされません。問題を特定するのを手伝ってもらえますか?"
### コードレビューと検証
- **AI提案をレビュー**: 実装前に生成されたコードを常にレビュー
- **徹底的にテスト**: 特定の環境でAI生成コードをテスト
- **ロジックを理解**: 提案されたコードがどのように動作するかを理解
- **必要に応じて適応**: プロジェクトの規約に合わせて提案を修正
## 高度な機能
### プロジェクトレベルの理解
AIアシスタントは以下のことができます:
- **プロジェクト構造の分析**: コードベース全体の組織を理解
- **一貫性の維持**: プロジェクトのパターンに従うコードを提案
- **ファイル間参照**: 異なるファイル間の関係を理解
- **アーキテクチャ認識**: プロジェクトのアーキテクチャ決定を尊重
### コードからの学習
AIは以下の方法でコーディングスタイルに適応します:
- **パターンの認識**: 好みのコーディング規約を学習
- **一貫したソリューションの提案**: プロジェクト全体で一貫性を維持
- **設定の尊重**: ライブラリとフレームワークの選択に適応
## トラブルシューティング
### よくある問題
**AI回答が一般的すぎる**
- プロジェクトについてより具体的なコンテキストを提供
- 質問に関連するコードスニペットを含める
- プログラミング言語とフレームワークを指定
**コード提案が動作しない**
- 提案されたコードの構文エラーをチェック
- 必要なインポートがすべて含まれているか確認
- プロジェクトの依存関係との互換性を確認
**AIが質問を理解しない**
- より技術的な詳細で質問を言い換える
- 複雑な質問をより小さく具体的な部分に分割
- 達成しようとしていることの例を提供
## 最大の生産性のためのヒント
1. **両方のチャットモードを使用**: 計画にはサイドチャット、実装にはインラインチャットを組み合わせ
2. **ソリューションを反復**: 初期提案の改善や代替案を求める
3. **説明から学ぶ**: AI提案の背後にある理由に注意を払う
4. **会話を構築**: コンテキストのために会話の以前の部分を参照
5. **安全に実験**: 開発環境でまずAI提案を試す
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Trae IDEのAIアシスタントは、あなたのインテリジェントなコーディングパートナーとして設計されており、あなたの開発スタイルを学習し適応しながら、より良いコードをより速く書くのを支援します。